永住権の条件である年収について

永住ビザ申請の条件のひとつに、『独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること』があります。

生活保護をもらわなくても生活をすることができる、生活費用の面で将来にわたって安定した生活ができる見込みがあることが必要になります。

永住権に必要な年収とは

永住許可には、明確に○○万円あれば良い、という基準があるわけではありません。
一定の目安としては300万円ほどではありますが、300万円以下でも、安定した生活ができることを総合的に判断され、許可される場合もあります。

総合的な判断とは、例えば以下のようなことがあります。

扶養家族の人数

家族を扶養している場合は、プラスしてそれに見合った年収が必要です。

家が持ち家のため、家賃が必要ない

家賃がかからない場合は、家賃が高い家に住んでいる方よりも出ていくお金が少なく、安定した生活ができる可能性があります。

転職が多い

転職の回数が多すぎると、安定した生活ができると判断されない可能性があります。

日本人・永住者・特別永住者の配偶者や子である

日本人の配偶者等、永住者の配偶者等の方は配偶者の収入も合わせて考慮されます。
就労ビザの方はご自身の収入が判断材料となります。

永住許可申請のための所得証明は何年分が必要？

収入の証明として、住民税の課税証明書や納税証明書を提出します。
現在のビザによって、過去何年分の証明書を提出するかが違います。つまり、年収を証明する期間が変わってきます。

過去何年分の証明が必要であるのかは、以下のようになります。

ビザの種類	所得証明の対象期間
就労ビザ	直近５年分
家族滞在	直近５年分
日本人の配偶者等	配偶者：直近３年分
	子：直近１年分
永住者の配偶者等	配偶者：直近３年分
	子：直近１年分
定住者	直近５年分
高度人材ポイント80点以上	直近１年分
高度人材ポイント70点以上	直近３年分

例えば就労ビザの直近(過去)５年分の証明は、５年間連続して一定の収入があることを求められます。
ある年はすごく給料が良かったが、転職して休む期間があったため、次の年はすごく年収が少なかった、となると安定性を証明することができません。

預貯金の審査への影響

預貯金よりも安定的に入ってくる収入の方が重要となります。仕事等によって定期的に収入が入ることが大切です。
預貯金がたくさんある方がもちろん良いのですが、少ない方もご安心ください。

永住申請のための見せるお金として、突然大きな額を口座に入れることがないようにご注意ください。逆に怪しまれる原因となってしまいます。

永住権に必要な年収まとめ

永住許可に必要な年収は一概に○○万円とは言えず、総合的に判断され、個別のケースで許可・不許可となります。
目安としては300万円ほどですが、それ以下の方でも許可になる可能性はあります。

持っている資産や技能などから、将来において安定した生活が見込まれることが重要です。

また、家族構成や事業を行っているかなど、一人一人の状況によって変わってきます。
永住は無理だ、とあきらめている方も、もしかすると許可になる可能性もあるかもしれません。

ぜひ一度ご相談ください。

出典：出入国在留管理庁ホームページ